...矢野はそれほどやつれたふうもなく笑いながらはいって来た...
伊藤左千夫 「廃める」
...心配にやつれた顔で...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...彼のやつれた眼はドファルジュの方に向いた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...」マルガレートの悲しみにやつれた顏には...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...やつれた風采(みなり)とであらう...
永井荷風 「勲章」
...いずれも劇(はげ)しい戦いと餓(うえ)とにやつれた物凄(ものすご)い一団の人でしたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...やつれた顔の船頭はおぼつかない手で漕ぎながら獲物があるかあるまいことか水の面(おもて)を...
中原中也 「山羊の歌」
......
野口雨情 「極楽とんぼ」
...お静は夫のやつれた顔を見つめました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ジッと高木勇名の病気にやつれた顔を見詰めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やつれたりとも美貌(びばう)とは誰(た)が目にも許すべし...
樋口一葉 「軒もる月」
...あの藤原の郎女(いらつめ)の気高くやつれた容子(ようす)をおもい出して...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
......
槇村浩 「出征」
...二人はベスのやつれた顔に...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...やつれた体に粉飾してアクセントをつけたとして...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...やつれたとはいうもののまだ初々しくフックラとしているだけに...
三好十郎 「斬られの仙太」
...私だっても……(羞しいやつれた顔がベソをかきかけている...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...やつれた姿(すがた)がかげでもわかる...
吉川英治 「神州天馬侠」
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