...それを思ふとやくざな知事や大臣は紙屑のやうに一度三階から投(ほ)り出してやり度くなる...
薄田泣菫 「茶話」
...出来る児もやくざな石塊(いしころ)のやうな男の児ばかりなので...
薄田泣菫 「茶話」
...やくざなふるまいは...
太宰治 「おしゃれ童子」
...いつ成るとも判らぬこのやくざな仕事の首途(かどで)を祝い...
太宰治 「玩具」
...先ほど話題にも出たやくざな船乗りに出くわし...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...きみよりもっとやくざな人間かもしれない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...法官席の下のテーブルについてるやくざな無能な顔つきの男...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...しかしこのやくざな汽車は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのやくざな息子(むすこ)へ何かある特典を得させることができるならば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...つまりこんなやくざな兄貴(あにき)をもったのが不仕合せだと思って...
夏目漱石 「明暗」
...お袖には勘三郎といふやくざな兄が附いてるから後が怖いとか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺は何というやくざな人間だろう...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...やくざな兄の手に渡ってしまうのだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...」「ええ、聞きたくもない! 削ぎとった鼻なんかを、この部屋に置いとくなんて、そんなことを私が承知するとでも思うのかい?……この出来そくない野郎ったら! 能といえば、革砥(かわと)を剃刀でペタペタやることだけで、肝腎なことを手っ取り早く片づける段になると、空っきし意気地のない、のらくらの、やくざなのさ、お前さんは! 私がお前さんに代って、警察で申し開きをするとでも思ってるのかい?……ああ、何てだらしのない、木偶(でく)の坊だろう! さっさと持って行っとくれ! さあってば! どこへでも好きなところへ持って行くがいいよ! 私やそんなものの匂いだって嗅ぎたくないんだからね!」イワン・ヤーコウレヴィッチは、まるで叩きのめされたもののように茫然として突っ立っていた...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...やくざな男たちを邸内に入れてはなりません」「メイフィールドの単なる脅しだろう」「そんなんじゃないことをよく知っているでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...このやくざなおれに...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...やくざな性(しょう)を遺憾なく身装(みなり)にあらわした二十二...
吉川英治 「宮本武蔵」
...三「なぜ、俺ほど、やくざな人間が、兵部に頼むといわれた時、いやだと、断りきれなかったろう?」宿屋の一間で、腹ン這いになりながら、一角はまたしても、同じ悔いを、胸の中で、呟いた...
吉川英治 「無宿人国記」
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