...刃(やいば)を仰向けたような山の背を縦走する危険を聯想せずにはいられなかった...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...却つて冷めたい刃(やいば)のやうな心持がひしと胸を塞ぐやうに集つて来るのをかれ等は感じた...
田山録弥 「浴室」
...徒刑囚の首枷へよりもむしろギヨタン氏の刃(やいば)へこの首をわたしたほうが! 徒刑とは...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...事露(あらは)れなば一振(ひとふり)の刃(やいば)に血を見るばかり...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...当れば血を吸い骨を啖(くら)うことを好む刃(やいば)と刃とでは...
中里介山 「大菩薩峠」
...深々と突っ立ったのは一本の刃(やいば)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...振りかぶった丹之丞の刃(やいば)と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...刄(やいば)の中に説き進みます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こころよく我が刃(やいば)をうけよ」云いも終らぬうち...
吉川英治 「三国志」
...刃(やいば)に伏したことなので...
吉川英治 「私本太平記」
...玉ちる刃(やいば)で敵にむかうことができる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――で、つい眼を伏せながら聞いていると、お婆さんはぼくの肩を小突いて、「よく見さい、あこンとこで、白虎隊の有賀織之助どのサ、ふかでを負いながらも、やいばサ杖に、まだ十六の鈴木源吾どのサ肩にかけて――」と、いちだん声を上げて説明しつづける...
吉川英治 「随筆 新平家」
...刃(やいば)の血をビューッと振って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その刃(やいば)で死んでしまおうかとまで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...隠居も刃(やいば)を抜いて応じるにちがいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...囲(まわ)りの刃(やいば)は穴から水の噴くように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかし武蔵の刃(やいば)はたしかに止まったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...刃(やいば)の露に散ろうとするわが子のそばから吹いて来るように...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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