...氏は言語学者チェムバレン氏が一種不可解の韻文として匙(さじ)を投げた『おもろさうし』の研究に指を染め...
伊波普猷 「「古琉球」自序」
...ある日『おもろさうし』の十の巻「ありきゑとのおもろさうし」(旅行の歌の双紙の義)を繙(ひもと)いていると...
伊波普猷 「土塊石片録」
...昭和二十一年九月十一日小諸山廬(こもろさんろ)にて高浜虚子昭和十六年初凪(はつなぎ)や大きな浪のときに来る一月元日由比(ゆい)ヶ浜(はま)散歩...
高浜虚子 「六百句」
......
高見順 「死の淵より」
...そして、次の瞬間、も一度、鋏を突き出して、指を動かすと、紐は、指先へ微かに感じるくらいの、もろさで、切れて、印籠は、嬉しそうに、庄吉の掌の中へ落ち込んだ...
直木三十五 「南国太平記」
...「美のもろさ」はそれである...
中井正一 「美学入門」
...人間の生涯のもろさを感じてくる...
林芙美子 「旅人」
...開花した花びらが風に誘われるもろさを知らず...
「今朝の雪」
...生涯の課題であることをまともにしっかりつかんでいない女性の低さやもろさから生れているのは...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...涙もろさ、傷つきやすさ、悲しみやすさ、そういうものがやさしさと思われているが、人生はそんな擦過傷の上にぬる、つばのようなものではない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...女性のようなこの古陶の美しいもろさが...
室生犀星 「陶古の女人」
...それはことさらに自分の涙もろさをおさえている場合であるように思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...とにかくこの章のなかには、モンテーニュの極端な感じ易さ、涙もろさ、そして深い慈悲心がよみとられる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...男の唐突な涙もろさ...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...ぎんは男の涙もろさを思い出した...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...伊波君とは『おもろさうし』の話をし...
柳田国男 「故郷七十年」
...人間生活のもろさとはかなさを語っているようであった...
山本周五郎 「年の瀬の音」
...人なみ以上な涙もろさと...
吉川英治 「新書太閤記」
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