...あすこにいる蛾(が)をもやもやした黒い影のように思ったりしていた事から考えてみると...
有島武郎 「或る女」
...ただもやもやした煙になってしまうだろうなあ」蟻田博士は...
海野十三 「火星兵団」
...雲とも湿気とも煙ともつかないもやもやしたものが触接面のところから空高くまいあがる...
海野十三 「洪水大陸を呑む」
...もやもやしたものの姿が...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...そのもやもやしたものを...
江戸川乱歩 「天空の魔人」
...この男のもやもやした胸をときめかす唯一の女性であったのである...
太宰治 「葉」
...平生も耳に這入つて来る雑音が聞えて来た暗いもやもやした憂鬱がこの雑音に絡らみついてしまつた...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...もやもやした熱い空気を吸い込む――これでもない...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...おまけに『もやもやした風采』(と或る時の婦人連の会話の中で自分の風采が評されていたのを...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...もやもやした幻に組みあがる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...突然もやもやした...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...しきりにそのもやもやした輪郭(りんかく)を変えていた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...湯気のもやもやした広い浴槽のなかに見られた...
徳田秋声 「あらくれ」
...明るい教室の中にはもやもやした生暖い空氣が一杯に罩(こ)め渡つてゐた...
南部修太郎 「猫又先生」
...もやもやした黄色い光波のようなものに包まれていた...
久生十蘭 「肌色の月」
...あのもやもやした捉えどころのない不愉快が今はことさら強く彼の頭に噛みついてくるのであった...
本庄陸男 「白い壁」
...それはわたしにとって見わけのつかない・もやもやした・塊(かたまり)にすぎない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...急に黒いもやもやしたものに閉(とざ)され...
蘭郁二郎 「鉄路」
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