...一方をもみ消すためには一方にどんと火の手をあげる必要がある...
有島武郎 「或る女」
...いくら女将(おかみ)が巧みに立ち回ってもそれをもみ消す事はできないといい出した...
有島武郎 「或る女」
...当然現わるべくして現われ出たこの事実をもみ消すことはもうできないだろう...
有島武郎 「宣言一つ」
...爆薬が破裂するその一週間前に導火線をもみ消すことができたとでもいうか...
海野十三 「獏鸚」
...急に古い記憶をもみ消すような仕種でその手をすり合せ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...忽ちアレ/\と、隣の人が注意するに、老人はじめて氣がつきて、洋傘をもみ消す...
大町桂月 「狹山紀行」
...あわててもみ消す...
太宰治 「狂言の神」
...――これだけだって村の人びとには十分でしたろうが――わたしたちの城とのつながりによって事をもみ消すことに成功した...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...が彼女は急いでその不吉な考へをもみ消すと...
北條民雄 「道化芝居」
...嘘をもみ消す事など不可能だし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...それらの声をもみ消すように)いや...
三好十郎 「その人を知らず」
...「置毒」をもみ消すことのほうが大事だ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...極左がそれをもみ消すように叫んで来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...急いでもみ消すやうに横を見た...
横光利一 「榛名」
...またそれを急いでもみ消す苦心だった...
横光利一 「旅愁」
...表情をもみ消す彼の気苦労の様子を見た...
横光利一 「旅愁」
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