...もの寂しいいろはの碑を...
泉鏡花 「遺稿」
...もの寂しいいろはの碑を...
泉鏡花 「遺稿」
...御柱(みはしら)を低く覗(のぞ)いて、映画か、芝居のまねきの旗の、手拭(てぬぐい)の汚れたように、渋茶と、藍(あい)と、あわれ鰒(あわび)、小松魚(こがつお)ほどの元気もなく、棹(さお)によれよれに見えるのも、もの寂しい...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...――場所に間違いはなかろう――大温習会、日本橋連中、と門柱に立掛けた、字のほかは真白(まっしろ)な立看板を、白い電燈で照らしたのが、清く涼しいけれども、もの寂しい...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...もの寂しい部屋の中にゐる木靈(こだま)を呼び起すやうな騷がしい反響となつて消えて行つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...森のなかのもの寂しい自然の描写ではじまっています...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...そういうもの寂しい自然がすっかりその学生の心をめいらせているのです...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...ふと妙にもの寂しい心になつて...
水野仙子 「道」
...いつもの寂しい食事を済ませた所であった...
森鴎外 「雁」
...生きた旅人にとってはこれほどもの寂しいものはない...
柳田国男 「雪国の春」
...いいようもなくもの寂しい気持で彼は叔母の居間から出て来た...
山本周五郎 「日本婦道記」
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