...土曜だから妹たちは早びけだと知りつつも倉地はものぐさそうに外出のしたくにかからないで...
有島武郎 「或る女」
...だんだんものぐさくなって...
海野十三 「特許多腕人間方式」
...煙草盆4・25東京日日(夕)ものぐさな懶(なま)け者を主人公に取扱つたものに...
薄田泣菫 「茶話」
...かうした無感覚さと、ものぐささと、愚しさとの澱み滞つてゐる水のほとりにゐて、芹のみは早くも春の足音を気づいてみづみづしい新鮮な茎をそなたざまへとさし伸べてゐるのみか、芳烈な春の香を魚の腹のやうに冷えきつた葉つぱのひとつびとつに沁み徹らせてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...このように、作者は、ものぐさである...
太宰治 「創作余談」
...当人の物臭(ものぐさ)な性質から来ていることが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ものぐさな点では人に負ける気はしないからね――とはいえ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...あのものぐさと敏感さとには...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...「ほんとに懶惰(ものぐさ)でいらっしゃいますね...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...仕官をするにはものぐさい...
中里介山 「大菩薩峠」
...ものぐさなロロが...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...物臭(ものぐさ)で...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...ものぐさくのろのろと水をかいている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...例のものぐさの癖が頭をもたげた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ものぐさからでもあつたらうが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...寡黙なものぐさな冥想的な気分に誘われていったし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...ものぐさというのでもないのだけれど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ひ弱でものぐさな男には労働が拷問である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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