...他人が自分の行為に対してどんなおもはくをもつかと云ふやうなことまで考へる程の余裕が私にはもてないのです...
伊藤野枝 「従妹に」
...十日頃までと云ふものきまつた座り場所ももてないやうな有様でしたし...
伊藤野枝 「編輯だより(一九一五年九月号)」
...タロコ亭でもてないものだから出鱈目(でたらめ)の放言をしたんじゃないか...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...君の礼儀を失した図々(ずうずう)しいやり方には好意がもてないよ」「うん...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...命がたもてないのだよ...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...しかしわたしはそんな話には『デーリー・メール紙』の内容以上には興味がもてない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...庸三も健康に自信がもてないので...
徳田秋声 「仮装人物」
...康平さんには親しみがもてないのです...
豊島与志雄 「白い朝」
...彼らはもちろんもてないのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...今の印度でクヴェラの像や畫を求めても得ぬ程薩張りもてない位い是亦違ふ...
南方熊楠 「再び毘沙門に就て」
...会合に出席する時間さえもてないでいる主婦たちの毎日が...
宮本百合子 「合図の旗」
...子供のもてない不安で...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...自信がもてないのではないだろうか...
宮本百合子 「現実に立って」
...自分の仕事を思い切って歴史のなかに放り出しておく度胸はもてないものと見えますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしは責任がもてないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...われわれとして防戦の責任がもてないと思いますねえ」「単にそれだけではない」弥九郎が頬髯をそよがせた...
山本周五郎 「半之助祝言」
...どうも男性には実感がもてない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...かれにすら自信のもてない言葉で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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