...もつと粗末なものであつてはならない...
會津八一 「綜合大學を迎へて」
...雨に籠もつて火事半鐘のやうな音が二...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...自分の生活をもつてゐる者にとつては...
薄田泣菫 「水仙の幻想」
...大きい庭下駄をはいて、團扇をもつて、月見草を眺めてゐる少女は、いかにも弟と似つかはしく思はれた...
太宰治 「思ひ出」
...もつて紀元二千六百年を光輝ある年たらしめんことを堅くお誓ひ申します...
種田山頭火 「松山日記」
...この田舎では小半日もつぶされてしまふ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...さて、いさんで町へ出て行ったものの、いろいろめんどうな訴(そ)しょう事件(じけん)になって、船のにもつは、そっくりとり上げられ、商人は、出かけたときよりも、もっとびんぼうになって、またとぼとぼ、いなかの家へかえって行くほかはありませんでした...
ヴィルヌーヴ夫人 Madame de Villeneuve 楠山正雄訳 「ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)」
...併し又人々によって与えられたという規定をもつのであっては事物の本質の概念ではない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...肉とも布ともつかないものが渦のようによれ捩れて...
豊島与志雄 「丘の上」
...竜の頭だの仏の名を書いた旗だのというものもつき添っていた...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...もつともなことである...
蜷川新 「天皇」
...桂小五郎(かつらこごろう)といった一連の近代的政策力をもつ建設派新官僚の支持によるが...
服部之総 「志士と経済」
...これも息もつかずに...
林芙美子 「浮雲」
...もつともつと大きなものに……...
原民喜 「鎮魂歌」
...それからなお二十分ほどもつづいた...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...彼にもつてこられた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...その雲の声とも風の声ともつかない叫喚(さけび)がやむと...
吉川英治 「三国志」
...その果てが、もつれに一そう、もつれを深め、相互、「かくては埒(らち)もあかじ」とばかり、ついに陸奥(みちのく)の火の手になったものだという...
吉川英治 「私本太平記」
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