...「まことにもったいないおおせです...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...あの中にあんな綺麗(きれい)な着物を着た御嫁さんなんかがいるんだから、もったいない...
夏目漱石 「虚子君へ」
...この書斎を甲野さんが占領するのはもったいない...
夏目漱石 「虞美人草」
...どうしました」「あんまりもったいないようですから」お兼さんのお父さんというのは大変緻密(ちみつ)な人で...
夏目漱石 「行人」
...もったいないもんだ...
夏目漱石 「坑夫」
...「そう贅沢(ぜいたく)ばかり云ってちゃもったいない...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...*(五月×日)私はお釈迦様に恋をしました仄(ほの)かに冷たい唇に接吻すればおおもったいない程の痺(しび)れ心になりまする...
林芙美子 「新版 放浪記」
...この長旅はもったいない話で...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...もったいない、そうつぶやく声に、ほんとにさ、と、別の声が応じた...
本庄陸男 「石狩川」
...何といってもいまの馬道なんかとは比べるのがもったいないくらいの...
正岡容 「小説 圓朝」
...「あの……あの……圓、朝や、むか、昔のことは何も……かも……」またたよりなく二、三度顎を動かして、「ゆ、許してくれ……」「モ、もったいない、な、何をおっしゃ……」弾けて飛び上がらんばかりに、ヒシと師匠の身体へむしゃぶり付いてゆくと、「師匠から……師匠から……そんな私お言葉いただいてしまっては……」ギュッとギューッと力いっぱい抱きしめながら、「とんでもない、私の……私のほうこそ……小さいときからいろいろ手塩にかけて頂いていて」もう恥も外聞もなくおろおろおろおろ泣きだしてしまっていた圓朝だった、なるほどいつか文楽師匠のいってくれた通りの師匠と弟子との人生ではあることよなとおもいながら、そうおもってまたひとしお烈しく抱きしめながら...
正岡容 「小説 圓朝」
...なお尚侍には源氏ばかりが恋しいというのはもったいない次第である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...原稿の如きはもったいないほど綺麗である...
山本笑月 「明治世相百話」
...もったいないといって...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...それは」秀吉はもったいないような顔をして...
吉川英治 「新書太閤記」
...殺すのはもったいない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おれの腕につかまって生きてゆくのがそう不安なのか」「もったいない...
吉川英治 「平の将門」
...あの二人はもったいない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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