...……柏家は天井裏を掃除しても、こんなものは出まいと思われる、薄汚れたのを、電燈の下(もと)に、先生の手に、もじもじと奉る...
泉鏡花 「婦系図」
...もじもじと尻込みをしながら...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...老婆は暫くもじもじと躊躇していたが...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...もじもじと立っているのに...
高見順 「如何なる星の下に」
...もじもじと手をおろした...
太宰治 「魚服記」
...所作はいらいらもじもじとしていて...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...默つてもじもじと坐り込んでゐた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...何だかもじもじと去りがたくしておりますので...
林芙美子 「清修館挿話」
...そのため男は夕方になると妙にもじもじと時計や庭や空をながめたりして落ちつかなかったが...
室生犀星 「香爐を盗む」
...もじもじと頼子のほうに椅子(いす)をずらせる...
山川方夫 「十三年」
...もじもじと厨口のほうを見やった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...もじもじとなにか云いかけたが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...好意と善意を示すためにもじもじと身をくねらし...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...もじもじとあとへ足を引っこめた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その為にもじもじとうごく...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...もじもじと苫(とま)の藁(わら)を抜き...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...もじもじと掻いた...
吉川英治 「松のや露八」
...どうか、お父上にはご内聞に」「はい、私も女子(おなご)のくせに、夜の外出(そとで)は父に知れれば叱られますから」「しかし、供もお連れ遊ばさずに、おひとりでどちらへ」花世は、もじもじと、答えかねていたが、東儀与力の眼(まな)ざしが、まだ何か、充分に疑わしげに見ているので、「貴方様も、老先生から、ほぼお聞き及びではございませぬか...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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