...ドン助教授は、もくもくとして、長良川博士のさししめすところにしたがっている...
海野十三 「海底大陸」
...彼女は黙々(もくもく)として...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...もくもくと赤土が送り出されてきた...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...日向(ひなた)がもくもくと頭の髪に浸みる...
鈴木三重吉 「千鳥」
...きのうの雨できれいにあらわれた往来にはもくもくと黄色い日かげがさしています...
鈴木三重吉 「やどなし犬」
...もくもくと布の間から立ちのぼっている...
高見順 「いやな感じ」
...もくもく湧(わ)いて出て...
太宰治 「斜陽」
...乱雲がもくもく湧き立ったのなんのという言葉は...
太宰治 「新ハムレット」
...死人の屋敷今夜こそは! と意気ごんだかいもなく、もとむる曲者のすがたは見あたらず、しかも癇癖にまかせて、罪もない仲間の茂助と、小間使のお幾ふたりを手にかけて、さすがにしょんぼりとして左近将監主従の一行が、もくもくとして、門の砂利道をくだって、お小姓街道をよこぎって、いまじぶんの屋敷の門前のだらだら坂へさしかかってきたときだったのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...緑平老に一句なるほど信濃の月が出てゐる月蝕旅の月夜のだんだん虧げゆくを伊那町にてこの水あの水の天龍となる水音権兵衛峠へながれがここでおちあふ音の山ざくら鳥居峠このみちいくねんの大栃芽吹く木曾の宿おちつけないふとんおもたく寝る帰居しみじみしづかな机の塵朝の土をもくもくもたげてもぐらもち大旱涸れて涸れきつて石ころごろごろ雨乞燃ゆる火の...
種田山頭火 「草木塔」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...紫煙をもくもくと上げ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...濃い煙草の煙がもくもくと吐かれていた...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...佐柄木はもくもくと煙を出しながら...
北條民雄 「いのちの初夜」
...浪のうねりがそこにもくもく動いていた...
本庄陸男 「石狩川」
...まだ相変らず煤煙がもくもくと丸まったり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...もくもくと間道の下へすがたを入(い)れる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...もくもくと宙天(ちゅうてん)におどりあがっているのを見る...
吉川英治 「神州天馬侠」
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