...それを払いかねて木部が命限りにもがくのを見ると...
有島武郎 「或る女」
...)と震えてもがくのを...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...看護婦どもがくすくす笑ひをして行つた意味もこれでよく分つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...くもがくれしてしまって...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...面隱(おもがく)す兒の振りかへり...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...仲間(なかま)のおおかみどもがくるかも知れない...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...大蟻の呪文雲呼ぶ暑さかな 時綱ゝゝゝつく脂(やに)に松の暑さかな 神櫻ゝゝゝ泉にもがく暑さかな 喜笛の三句であります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...もうもがく力もなかった...
徳田秋声 「爛」
...もがけばもがく程泥土の内にずりこんで行く...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...苦痛にもがくさまを見ては面白がっている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...金蔵は跳ね起きようともがく途端に...
中里介山 「大菩薩峠」
...くねくねともがく身体...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身も世もあらぬ思いでもがく...
北條民雄 「いのちの初夜」
...泳ぎに慣れていない者がもがくときには...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...血によごれたる群を殺す人間のあらゆる罪の幽霊は浅瀬の女の飛び光る剣を知る砂の上にもがく手足を見るとき...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...ただ余り上(うえ)の仲間に這入ろうとしてもがくな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...孟獲だっ」喚(わめ)きもがくのを...
吉川英治 「三国志」
...そして何かいわんとする光秀にその余裕を与えず、ずずずと圧(お)して、廻廊の欄干(らんかん)まで押し詰め、もがく頭を、ごつごつ欄干に小突(こづ)いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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