...人生の機微に針の尖(さき)で触れますように、真理を鋭刀(メス)で裂きますように、もう一息、世界の文豪を圧倒しますように……でないと、承知の出来ない方々が多いと思う...
泉鏡花 「薄紅梅」
...さあもう一息だとばかり...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...「もう一息だ...
海野十三 「怪塔王」
...もう一息で、政の身体に手が届くというところで、わしはツルリと、左足を滑らせた...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...もう一息という時になって……」「気が差して書けないと仰(おっ)しゃるんでしょう」とマダム・ヴァンクールが訊いてみた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ふみたば」
...幸いにして「伝通院学寮」の文字が、辻番の目にも諒解(りょうかい)を与えるに充分であったと見えて、無事にここまで来た時に、はじめて米友も、うすら淋しさを感じたが、もう一息で両国...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一息のところでございますよ」そこで...
中里介山 「大菩薩峠」
...う」もう一息の辛抱だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...すでに電燈が有って人を信用させる事になっている以上は如何してもう一息の利便が計れないのか...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...もう一息と云ふ処でその神は...
長與善郎 「青銅の基督」
...まだもう一息つよくてよいところが感じられます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今年から来年にかけてもう一息丈夫になって下さらねばなりません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もう一息やろうか...
三好十郎 「斬られの仙太」
...これはもう一息のところだった...
横光利一 「欧洲紀行」
...――もう一息!と...
吉川英治 「三国志」
...もう一息、工夫いたせばと思っておりますが」「試すのも、工夫の一つだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここは」「六条の松原」「もう一息」携(たずさ)えている提燈(ちょうちん)には...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もう一息」足は早くなる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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