...もう一息で破壊されるであろう...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...もう一息で、政の身体に手が届くというところで、わしはツルリと、左足を滑らせた...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...「諸君、もう一息だ...
薄田泣菫 「茶話」
...「さあもう一息だ――」高村の伯父が肥つた體を動かしだしたのをきつかけに...
辻村もと子 「春の落葉」
...お互いにもう一息というところで突破しがたい障害に突き当たって苦心しているのである...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...もう一息のところでございますよ」そこで...
中里介山 「大菩薩峠」
...だが、幸いにして、こちらも多少の心得があるから、見咎(みとが)められるまでには至らなかったが、もう一息違って、ぶっつけに井戸へ走ってしまおうものなら、大変――このよた者と鉢合せをするところであった...
中里介山 「大菩薩峠」
...う」もう一息の辛抱だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一息(ひといき)で懺悔(ざんげ)の深谷(しんこく)へ真(ま)ッ逆(さか)さまに突き落すつもりでいた彼女は...
夏目漱石 「明暗」
...ようやくの事先鋒(せんぽう)を去る事約五六寸の距離まで来てもう一息だと思うと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...もう一息、この噂が人気を呼ぶやうになつたら、雪太郎達は米運びの合ひ間に案内船を支立てようかといふ話まで持ち上つてゐた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...もう一息ですみますよ」気を入れなおし...
「一本の花」
...もう一息のところぐっと深くなって...
宮本百合子 「印象」
...まだもう一息つよくてよいところが感じられます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その範囲で暮せる温泉へゆきもう一息...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なに此の私がもう一息押せば三千五百迄にはして見せる自信はあるさ...
三好十郎 「地熱」
...もう一息――と思いつつ駈け出して行くと...
吉川英治 「剣難女難」
...もう一息!」「道も河内(かわち)へ入れば平坦(へいたん)になる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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