...もう一息と彼れは思った...
有島武郎 「カインの末裔」
...もう一息だ」川上機関大尉は...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...もう一息でツルガ博士やネリをぱくりとのんでしまう姿勢をとっているのだった...
海野十三 「恐竜島」
...もう一息で、政の身体に手が届くというところで、わしはツルリと、左足を滑らせた...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...もう一息で頂上の金属の柱へ手が届く、アア、もう一息だ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...もう一息のところなのだ! もう一息で父様の仕事にも一段落つくとなれば――それがお前のたった一つの骨折りで解決するとなれば...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...ただもう一息という肝心のところをいつでも中途半端で通り抜けてしまうのが物足りなく思われる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...玉ちゃん草臥(くたび)れたろう、もう一息だ、我慢しな」「なあに、そんなに草臥れやしませんよ」たしかに六七里は来ているから、お玉の足ではかなり草臥れていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一息御苦労」「はいはい」釣台をかつぎ上げた時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一息と云ふ処でその神は...
長與善郎 「青銅の基督」
...もう一息だと云ひきかせた...
林芙美子 「雨」
...もう一息だというような事を言う...
二葉亭四迷 「平凡」
...さアもうこの位にして、もう一息...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もう一息やろうか...
三好十郎 「斬られの仙太」
...玄徳との距離はもう一息」と...
吉川英治 「三国志」
...もう一息、工夫いたせばと思っておりますが」「試すのも、工夫の一つだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらに、もう一息、山道を登ってゆくと、東山殿の泉は、余りに近すぎて足元の木蔭にかくれ、加茂川の白い蜒(うね)りがずっと眼の下へ寄っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もう一息」足は早くなる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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