...女子供(おんなこども)はむろん皆(みな)城内(じょうない)から出(だ)されて居(お)りました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...「そりゃおかしい事……それではどうして」縁側から座敷へ戻(もど)りながらおもむろに...
有島武郎 「或る女」
...おもむろに頭を上げ...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...むろん、骸骨男のすがたも見えません...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...暮春の賦冷たき土窟(むろ)に釀(かも)されて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...やがて国家機関としての「大学の本質」の手がおもむろに伸ばされる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...おもむろに馬を曳(ひ)いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄さんに文芸協会の演芸会に連れて行ってちょうだいって」「里見さんといっしょに行ったらよかろう」「御用があるんですって」「お前も行くのか」「むろんだわ」野々宮さんは行くとも行かないとも答えなかった...
夏目漱石 「三四郎」
...それから二人禿対仇討(ふたりかむろついのあだうち)...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...それはむろんありうることだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...「子を産むまで、――」と去定は訝(いぶか)しげに登を見、それからいそいで頷いた、「むろんだ、もちろんここで面倒をみてやるさ、ほかにどうしようがある」登は口ごもりながら云った、「あの母親のほうが問題だと思いますが」「あの女にはおれから話す、娘はおちついたようすか」「おちついています」「明日にでも近六の主人に会って来てくれ」と去定が云った、「わけを話して、こちらで身二つになるまで預かるが、肥立ったらまた下女にでも使ってくれるかどうか、そこをよく聞いて来てくれ」登は承知した...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そしてそれはむろんわれわれを感奮せしむる多くの内容をもってはいますけれども...
山本周五郎 「菊屋敷」
...自分の失敗はむろん口惜しかったが...
山本周五郎 「松林蝙也」
...おもむろに装備を改めながら兵馬に休養をとらせているらしかった...
吉川英治 「三国志」
...おもむろに英気を練って...
吉川英治 「三国志」
...幕府の室町界隈(むろまちかいわい)は...
吉川英治 「私本太平記」
...無条件(むじょうけん)じゃいけねえぜ」「むろん...
吉川英治 「神州天馬侠」
...捕吏の屯(たむろ)以上に...
吉川英治 「親鸞」
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