...雨雲のむらがるごとく...
芥川龍之介 「偸盗」
...かれは、アドバルーンに人形をくくりつけ、つなをきりはなすと、てばやく、その警官服を身につけて、なにくわぬ顔で、むらがる群集と、警官隊の前にすがたをあらわしたのです...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...そこにむらがる雲を...
江戸川乱歩 「断崖」
...川の上にむらがる雲の姿の変わるたびに...
田山花袋 「田舎教師」
...軍隊のむらがる中にふりおとし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そして浴場に客のいちばんむらがるのはその頃だ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...どこにこんな荒寥の地方があるのだらう年をとつた乞食の群はいくたりとなく隊列のあとをすぎさつてゆき禿鷹の屍肉にむらがるやうにきたない小蟲が燒地(やけち)の穢土(ゑど)にむらがつてゐる...
萩原朔太郎 「青猫」
......
萩原朔太郎 「定本青猫」
...昼間は完全に意識することの出来ないような薄暗い場所にむらがる漠然とした考えのうちに影をひそめてしまった...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...きじをともにつれむらがるをにをみな殺しこゝで皆々ホッと吐いきたちまち祝のお酒もり...
槇村浩 「お節供」
...駅前に何百となく蟻(あり)のように這(は)いむらがる自動車...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...むらがる敵軍の中へ馳け入るなり...
吉川英治 「三国志」
...加勢にむらがる味方がばたばたと左右に噴血をまいて討死するのを見て...
吉川英治 「三国志」
...「鬼畜め」むらがる敵を馬蹄の下に蹂躙(じゅうりん)しながら...
吉川英治 「三国志」
...促して途々(みちみち)むらがる敵を払いながら...
吉川英治 「三国志」
...むらがる剣(つるぎ)を雑草ともおもわず...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そのむらがる中にチビ武者の奮戦ぶりが見えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...むらがる弥次馬を追っぱらいながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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