...むなしく数時間を送ったが...
石川欣一 「可愛い山」
...松籟むなしく謖々たり...
大町桂月 「常磐の山水」
...むなしくこゝに松島の観月楼上...
田澤稲舟 「五大堂」
...今はむなしく創世の論議も解けず...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...むなしく引きあげた...
火野葦平 「花と龍」
...そこに暗い星の下にむなしく風に吹かれている二つの鳥のぬけ羽のようであった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...むなしくなった逃亡の計画を立てたのは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...こんなにむなしく命をすてずどうかこの次にはまことのみんなの幸のために私のからだをおつかひ下さい...
宮沢賢治 「〔「銀河鉄道の夜」初期形一〕」
...むなしく先の数人が引っ返して来てみますと...
吉川英治 「江戸三国志」
...むなしく地方に脱し...
吉川英治 「三国志」
...またしても、むなしく、そんなご返事をもたらして帰ったら、今度こそ呉侯も、どうおっしゃるか分りません」「いやいや、すでにご自分の妹君を娶合(めあわ)せられた呉侯が、その婿たるお方のかくばかりな苦境をば、何とて他に見ましょうぞ...
吉川英治 「三国志」
...「……?」むなしく夕月の果てを見送って...
吉川英治 「私本太平記」
...また一日の兵糧を一日むなしく食いつぶしていることが辛かった...
吉川英治 「私本太平記」
...むなしく洞(ほら)ヶ嶺(みね)に一夜を焦躁して送ったこと...
吉川英治 「新書太閤記」
...恥辱を与えられてむなしく帰ってきたばかりだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...むなしく袂(たもと)を別ってよいものか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...むなしくいるよりは」「それに如(し)くなしです...
吉川英治 「新・水滸伝」
...それもその後、いろいろな書入れをしてあるので、人には譲れず、むなしく、お断りした例も再三ならずある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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