...小鳥はむなしく啼泣(ていきゅう)しているのみである...
梅崎春生 「庭の眺め」
...高城伍長はむなしく戻って来た...
梅崎春生 「日の果て」
...崩(くず)れた土台やむなしく空を支(ささ)えている一本の太い柱や首も手もない神像(しんぞう)が...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
......
大手拓次 「蛇の花嫁」
...花片むなしく散りて...
大町桂月 「春の郊外」
......
種田山頭火 「行乞記」
...むなしくあちこち外(そ)らそうとする彼の眼を...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...鳥がむなしく飛び回る様子を...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...ガードンとベナはむなしく新聞を読み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...そこに暗い星の下にむなしく風に吹かれている二つの鳥のぬけ羽のようであった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...ついに彼をしてむなしく笑いつつ死なしめよ月よわれ汝をおがむ...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...こんなにむなしく命(いのち)をすてず...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...横笛の調べはことに変はらぬをむなしくなりし音(ね)こそ尽きせね返歌をしてもまだ去りがたくて大将がためらっているうち深更になった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...むなしくその人に青春を過ぎさせてしまうのが私として忍ばれないことに思われます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...虱(しらみ)にはスラに執政の職をむなしくさせるだけの力がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...むなしく生きろというのではない...
吉川英治 「私本太平記」
...むなしくお返しになったほどでございまする」虎之助は...
吉川英治 「新書太閤記」
...むなしくあることが堪(たま)らない不快となっているらしかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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