...東の縁に干してある襁褓(むつき)から立つ塩臭いにおいや...
有島武郎 「或る女」
...黒暗(くらやみ)を以てこれが襁褓(むつき)となし」たのは神であるというのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...むつきの意味だそうで...
辰野隆 「愛書癖」
...むつきに包んで牀(とこ)の上に寝かしてあるのを...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...「六月(むつき)やそこいらで...
徳田秋声 「足迹」
...ばさばさした襁褓(むつき)を配(あてが)ってやった...
徳田秋声 「黴」
...彼女が奉仕(ほうし)の天使の如く突然高樹町の家(うち)に現(あら)われてから六月目(むつきめ)に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼女は其時已に六月(むつき)の身重(みおも)であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...懐しい襁褓(むつき)の臭のような愛情が...
外村繁 「夢幻泡影」
...むつきの世話から...
林芙美子 「幸福の彼方」
...卵塔場(らんたふば)に嬰兒(やゝ)の襁褓(むつき)ほしたるなど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...白いむつき(おむつ)に包(つつ)まれた赤子をだいてついて来た...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...襁褓(むつき)台からころげ落ちたなり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...いたいけなこのむつきの子供に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...襁褓(むつき)などを乾すこと絶えず...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...机の上なりし襁褓(むつき)を与えたるとき...
森鴎外 「舞姫」
...襁褓(むつき)の中より父(ちち)兄弟(はらから)にわかれ...
吉川英治 「日本名婦伝」
...「妙高尼(みょうこうに)の襁褓乞(むつきごい)」...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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