...十月十八日――殺したい慾望がまだ骨の髄を走りってむずむずさせる...
ギィ・ドゥ・モオパッサン Guy de Maupassant 秋田滋訳 「狂人日記」
...喉のあたりがむずむずして来た...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...「そら見るがいい」といい捨ててやりたい衝動がむずむずとわいて来た...
有島武郎 「或る女」
...かたつむりがむずむずはっているようなものです...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...立寄る客なく、通りも途絶えた所在なさに、何心なく、じっと見た若い女房が、遠く向うから、その舌で、頬を触るように思われたので、むずむずして、顔を振ると、短冊が軽く揺れる...
泉鏡花 「薄紅梅」
...いい謀(はかりごと)を思いついた」半ちゃんはむずむずしていた...
田中貢太郎 「春心」
...「あなたが話しておられるのは誰れの事なのですか? あなたの『彼』やそして『彼を』にむずむずさせられずに...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...僕は胸がむずむずしてくるのを...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...むずむずと出て来たものがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...身内(みうち)の筋肉はむずむずする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...御先方はむずむずしていられるところだから...
久生十蘭 「玉取物語」
...むずむずするけれど...
二葉亭四迷 「平凡」
...ちょっとでも山や効果を作り出すことができるかね――血がいかがわしくむずむずして...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...口がむずむず云ふのでした...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...口がむずむず云うのでした...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...○わたくしは足の親指がむずむずする...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...こうして拝見していると胸の奥のほうがむずむずするような...
山本周五郎 「百足ちがい」
...むずむずと、袂の内から取出したものを、枕元の一穂(すい)の灯にかざしながら、横になったままで、飽くなく見入っていたのであった...
吉川英治 「私本太平記」
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