...径(みち)ばたの薔薇(ばら)の花をむしると...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...毛をむしるだけならおれにもできら」お小夜はお汁鍋を囲炉裡(いろり)へかけ...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...彼は自分の猿轡(さるぐつわ)を掻きむしるように外(はず)すと...
海野十三 「空襲葬送曲」
...甘い自惚(うぬぼ)れと胸をかきむしる様な嫉妬(しっと)とを...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...両手でかきむしるようにして...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...佐助は鯛のあら煮(に)の身をむしること蟹蝦(かにえび)等の殻(から)を剥(は)ぐことが上手(じょうず)になり鮎(あゆ)などは姿を崩(くず)さずに尾の所から骨を綺麗(きれい)に抜(ぬ)き取った〕頭髪(とうはつ)もまた非常に多量で真綿のごとく柔くふわふわしていた手は華車(きゃしゃ)で掌がよく撓(しな)い絃を扱うせいか指先に力があり平手で頬を撲(う)たれると相当に痛かった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...何か草の葉をむしると...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...そしてしきりに両手で胸の所を掻きむしるようにしていたが...
豊島与志雄 「生あらば」
...馬は退屈まぎれにどうかすると茶の木をむしることがある...
長塚節 「寫生斷片」
...指先でむしるのももどかしく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その手で髪の毛をむしる癖...
林芙美子 「浮雲」
...」おれの前髪をひきむしるなんて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...玄石の肺腑(はいふ)を熊手で掻きむしるようだった...
平林初之輔 「二人の盲人」
...両手で佐山の頭をかきむしる)い...
三好十郎 「胎内」
...命を掻きむしるのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...九伊庭孝君が今一つ指摘してくれられたのは、第一部でグレエトヘンが花占をする時、花弁をむしる、あの花弁である...
森鴎外 「不苦心談」
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森川義信 「勾配」
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八木重吉 「貧しき信徒」
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