...径(みち)ばたの薔薇(ばら)の花をむしると...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...皆この鬢をむしるのを...
芥川龍之介 「忠義」
...毛をむしるだけならおれにもできら」お小夜はお汁鍋を囲炉裡(いろり)へかけ...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...甘い自惚(うぬぼ)れと胸をかきむしる様な嫉妬(しっと)とを...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...両手でかきむしるようにして...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...掻きむしるように荒れ続ける灰色の海の水平線が...
大阪圭吉 「死の快走船」
...バリバリバリバリと羽目板か天井をかきむしるような音をさいごに...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...夫の体掻(か)きむしるように揺(ゆ)さ振(ぶ)りました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...我と我手に頭髮を*將軍そぞろに掻きむしる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そしてしきりに両手で胸の所を掻きむしるようにしていたが...
豊島与志雄 「生あらば」
...お君には兵馬の面影(おもかげ)が胸を掻(か)きむしるほどに迫って来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...」おれの前髪をひきむしるなんて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...脳髄をかきむしるような憎悪...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...両手で佐山の頭をかきむしる)い...
三好十郎 「胎内」
...毛をむしるためらしかつた...
室生犀星 「命」
......
森川義信 「勾配」
...脱皮を掻きむしるナポレオンの爪音だけが呟くようにぼりぼりと聞えていた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...なぜか道誉を憎めないで自虐的(じぎゃくてき)に自分のみを掻きむしる...
吉川英治 「私本太平記」
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