...腸をかきむしられるような苦痛に責めさいなまれた……...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...ひきむしられるような凄(さび)しさの在る限り...
太宰治 「風の便り」
...むしられる思いでございます...
太宰治 「HUMAN LOST」
...胸を掻きむしられるような激しい荒々しい歓喜までが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...総身が掻(か)きむしられるような気がする...
田山花袋 「少女病」
...身体のどこかを必ず掻きむしられる...
豊島与志雄 「霧の中」
...胸をかきむしられるような女々(めめ)しい己の気持が羨望(せんぼう)ではないかと...
中島敦 「李陵」
...濱は不漁がつゞくといふと貧乏な漁師共に懷をむしられるので網主はよく/\疲弊してしまふのだといふのであるが...
長塚節 「濱の冬」
...腹の底から掻きむしられるような...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...かうした世界のよろこびを傳へるためには「掻きむしられる樂しさ」といふ言葉より外の言葉はないのである...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...掻きむしられるばかりでした...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...彼は何か心をかきむしられる郷愁につき落されてゐた...
原民喜 「氷花」
...それで燈台ツツジといったものがいつかドウダンツツジにかわったのです」先生はつと手をのばしてこのツツジの小枝を実に器用にむしられる...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...胸かきむしられるような憤ろしさに...
正岡容 「小説 圓朝」
...気が終日其処に行って掻きむしられるのである...
室生犀星 「陶古の女人」
...唯それだけにこの腸(はらわた)を掻きむしられる……」「…………」「申すに事をかいて...
吉川英治 「剣難女難」
...お十夜の爪にかきむしられるか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...聞くだけでもう魂がかきむしられる思いのするその地獄のような風音(かざおと)こそ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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