...あんなむさくるしい留置場にはいっているのだと思うと...
海野十三 「火星兵団」
...最初正造のむさくるしい風体を侮蔑的に眺めていた書記官も...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...随分辺鄙(へんぴ)なむさくるしい土地であった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...左右均等でない靴をはいたりしたむさくるしい不思議な一團が...
竹久夢二 「砂がき」
...むさくるしいところもございましょうが御海容(ごかいよう)のほど願い上げます...
太宰治 「新ハムレット」
...見るからにむさくるしい一介の貧書生に...
太宰治 「惜別」
...見るからにむさくるしい毛むくじゃらの神であった...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...薄暗いむさくるしい路次の中へからから足音をさせて入っていった...
近松秋江 「黒髪」
...むさくるしい二階の内(なか)がすっかり見下されるようになったので...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...むさくるしい部屋も氣にはかゝらなかつた...
林芙美子 「あひびき」
...爺さんが住んでいるむさくるしい部屋を見て唖然とせざるを得なかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それは浅ましい、むさくるしい、かつては恥を感じたと云ふことのない盲目的のものであつた...
平出修 「瘢痕」
...その井戸に水を汲(く)みに来る女たちのむさくるしい姿はどうにか見ずにすんだが...
堀辰雄 「三つの挿話」
...むさくるしいところでございますが...
水野仙子 「女」
...真黒にむさくるしいストーブを見ながら...
宮本百合子 「草の根元」
...部屋もむさくるしいし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...お構いさえなければ……むさくるしい処ですが」記者は風向きがあまり急に変ったので少々面喰らった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...そのむさくるしい人間は?」石見守は...
吉川英治 「神州天馬侠」
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