...内へ頼みきりにして傍(そば)へつけておかしゃった...
泉鏡花 「悪獣篇」
...小桶に神酒(みき)を入れ盃(さかづき)を添(そへ)て献(けん)ず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...小網(さで)の雫に清酒(きよみき)の香をか嗅ぐらむ春日なか...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...それほどうまいのに焼酎五勺が飲みきれなかつた!(明日は間違なく雨だよ!)ほんたうに酒の好きな人に悪人がゐないやうに...
種田山頭火 「行乞記」
...樫(かし)の疎(まば)らな並樹(なみき)がぐるりと其の周囲を囲んで居る奥に...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...空が毎日澄みきっていた...
徳田秋声 「爛」
...荒(すさ)みきった生涯の...
永井荷風 「妾宅」
...何やら紙片(かみきれ)を窓に差入れて行った者がある...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...どんな親しい人と見極(みきは)めが付いても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...故郷の澄みきった水と子供のあざやかな感覚が静かな音響をともないながら……...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...そのポプラの枝の隙間には澄みきったものがあります...
原民喜 「誕生日」
...前世にでもいただいた唐(から)天竺(てんじく)のおみきの酔いがいまごろになって効(き)いて来たかのような...
牧野信一 「鬼涙村」
...沈みきつて子供らしくもないのです...
宮原晃一郎 「虹猫の大女退治」
...伶人の古楽をたのしみきいたとき...
山本実彦 「十五年」
...ながいあいだの荒(すさ)みきった生活が骨の髄まで浸みこんで...
山本周五郎 「留さんとその女」
...丹羽夫人に伊弉諾(いざなぎ)と伊弉冉(いざなみ)の神、導きて、うら若草の、妹と背の君の入るてふ、甲子園、ホテルの宵を、遥かにも思ひやりつつ、浮びくる唐の詩人の宮詞(きゆうし)など、口に載せつつ、幸ひの身にも及ぶと云ふ如く、我れ楽みき...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...亀」「もう江戸もよい程に見限(みき)りをつけて...
吉川英治 「大岡越前」
...身ぐるみ恃(たの)みきっていたように...
吉川英治 「新書太閤記」
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