...顔のまん中には、蜻蛉(とんぼ)の眼玉のようにたいへん大きな眼があった...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...船はもはやちょうど川のまん中あたりへ来ました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...三畳間のまん中に洗面器が置かれてあって...
太宰治 「不審庵」
...もしその顔のまん中に鼻筋の通った...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...船は入り海のまん中に出た...
壺井栄 「二十四の瞳」
...年の行かない下女が茶の間のまん中に立って大きな口をあけて奇妙な声を出しながら...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...田んぼと言われてる荒蕪(こうぶ)地のまん中に孤立していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして争闘のまん中にいる自分を見出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...須弥世界のまん中に須弥山が峙ち...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...これが砂地のまん中に立ち止まると...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...そしてそれからさういふ人達のまん中に...
堀辰雄 「眠れる人」
...往來のまん中に馳出して來たお河童が...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...まるで張ってある罠(わな)のまん中へ踏み込むようなものだ...
山本周五郎 「風流太平記」
...一寸(ちょっと)普通人には気が付かないが自動車の幌のまん中に...
夢野久作 「暗黒公使」
...病院のまん中を通る大廊下に出た時には...
夢野久作 「一足お先に」
...室(へや)のまん中には雪洞(ぼんぼり)型の電燈が一個ブラ下って...
夢野久作 「一足お先に」
...街のまん中で、肥大な黒白の斑(まだら)の豚が生きたまま二人の壮夫に担(かつ)がれ、秤(はかり)に掛けて取引されてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...円い筋のまん中に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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