...彼れの真闇(まっくら)な頭の中の一段高い所とも覚(おぼ)しいあたりに五十銭銀貨がまんまるく光って如何(どう)しても離れなかった...
有島武郎 「カインの末裔」
...向う脛の尖(とが)ったふちなどは想像もできないほどまんまるく肉がついていた...
海野十三 「階段」
...かわいい目をまんまるにして...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...そう思って貰わなくちゃ」まんまるい身体に似合わぬ鋭い眼で俺を見据えて...
高見順 「いやな感じ」
...白くまんまるい顔で...
太宰治 「乞食学生」
...・いちにち雨ふり春めいて草も私もめつきり春めいて百舌鳥が啼くのもゆふ凪の雑魚など焼いて一人・寝床へまでまんまるい月がまともに・かうして生きてゐる湯豆腐ふいた二月十九日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...子供達は眼をまんまるくしました...
豊島与志雄 「お山の爺さん」
......
野口雨情 「朝おき雀」
...それはさつきお話し申した空のまんまるい雲の穴から...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...まんまるの投射光を浴びながら...
牧野信一 「サクラの花びら」
...極度の額面神経の緊張のために片方の眼はまんまるくぎよろりとしてゐるのに片々の方は般若のそれのやうに口の端といつしよに引き吊られて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...それが全(まつた)く眞圓(まんまる)だつたので...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...それはとちの実(み)ぐらいあるまんまるの玉で...
宮沢賢治 「貝の火」
...一人はまんまるく凝(こ)つていさうな肩を動かしてゐた...
室生犀星 「神のない子」
...瞳はまんまるく美しい白味にまもられ...
室生犀星 「みずうみ」
...まんまるい処女らしい円(まる)みとほたほたする肉附があった...
室生犀星 「みずうみ」
...そのまんまるさは次第に大きくはなったが...
室生犀星 「みずうみ」
...まんまると一陣を作(な)した...
吉川英治 「新書太閤記」
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