...殆(ほとんど)夜中まんじりともせずに...
芥川龍之介 「秋」
...葉子はなぜにとも知れぬため息を深くついてまんじりとそのあからさまな景色(けしき)を夢かなぞのようにながめ続けていた...
有島武郎 「或る女」
...そこで挙人老爺はその晩とうとうまんじりともしなかったが...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...」「あてかてゆんべまんじりともせえへんねけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...癲狂院(てんきょういん)か監獄へぶち込まれたのにそっくりだ!グーロフはその夜まんじりともせず向っ腹を立てていたが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...まんじりともせず疲れた体を横(よこた)えていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...そこにまんじりともせず座っている母の姿――それもはっきりは見えず...
永井隆 「この子を残して」
...到頭(とうとう)金之助はまんじりともせず翌朝を迎えたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...まんじりともせずに明かしてしまいましたが――」お関の言うのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今朝までまんじりともせずに明かして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朝までまんじりともしないという辛い夜を...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...寒気と泣き叫ぶような風の音でまんじりともできない...
久生十蘭 「新西遊記」
...又次の夜はまんじりとも出来なかつたことなどは少しも知らない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...彼はその夜は殆どまんじりともしないで妻のことを考え通していた...
堀辰雄 「菜穂子」
...まんじりとも出來なかつたんだから...
牧野信一 「痴日」
...昨夜からまんじりともしないんだもの……堪まりやアしない...
牧野信一 「眠い一日」
...きっと一晩中まんじりともしなかったんでございましょうよ...
宮本百合子 「黒馬車」
...じつはまんじりともしていない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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