...丸々(まるまる)した顔を傾けて見せた...
芥川龍之介 「母」
...背負わされた借金額だけまるまる損になる...
梅崎春生 「Sの背中」
...まるまると肥った色の白そうな女だった...
海野十三 「地獄街道」
...ビューイックをまるまる一台とパーカー51万年筆を三本我が物とさえした...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...まるまると肥って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...ヴォローヂャのようにまるまるとふとってもいなければ色白でもなく...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「少年たち」
...夜目にまるまると肥ったその肉体と...
豊島与志雄 「或る素描」
...まるまると肥っていても...
豊島与志雄 「林檎」
...愚僧儀はもと西国(さいこく)丸円藩(まるまるはん)の御家臣(ごかしん)深沢重右衛門(ふかざわじゅうえもん)と申(もうし)候者の次男にて有之(これあり)候...
永井荷風 「榎物語」
...何分三尺四方以上もある巨大な身体がまるまると肥っているので...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...まるまるお前の手柄にさせようと思ったからじゃないか」「ヘエ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その手は菓子であるそのじつにかはゆらしい むつくりとした工合はどうだそのまるまるとして菓子のやうにふくらんだ工合はどうだ指なんかはまことにほつそりとしてしながよくまるでちひさな青い魚類のやうでやさしくそよそよとうごいてゐる樣子はたまらない...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...横着にも幸田節三は今やそれをまるまる独占(ひとりじめ)にしあえて訝(あや)しむ様子もないから...
久生十蘭 「魔都」
...まるまる一時間以上も俳優達に待たされるなんて思ってもいないだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...丈が低くて二十貫もあるほどの横肥りにまるまるとしてゐる岡のことを大二郎が...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...まるまる木がなければその場処を榜示戸とも法師土とも記し...
柳田國男 「地名の研究」
...まるまる是(これ)と関係なしに暮してしまう人がちっと多過ぎた...
柳田国男 「木綿以前の事」
...まるまるみんな俺らのもんじゃないか...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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