...私(わたくし)は何(なに)やら奇妙(きみょう)な感(かん)じ……予(かね)て考(かんが)えていたのとはまるきり異(ちが)った...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...わたしは未(いま)だかつて感化を受けたことがないからまるきり覚えていない...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...あるいは画師となって立派に門戸を張る心持がまるきりなかったとも限らないが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...死後に大杉が本屋に残した負債が一万円以上ある事を聞いて打明け咄のまるきりウソでなかった事が解った...
内田魯庵 「最後の大杉」
...文壇人としての消息はまるきり絶えてしまった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...しかしまるきり出来ない事はないだろうと思う...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...何を話しかけてもまるきり手答がないので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」しかし彼もまるきり否定しているわけでもなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...まるきり人影というものがない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「広島の客人(きゃくじん)は、まるきり、自分が間男したみたいな、心配そうな顔しとるなあ...
火野葦平 「花と龍」
...昔のお京じゃろか? まるきり...
火野葦平 「花と龍」
...まるきり駄目なんだ! 両足が棒のやうに固くなつてしまふのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...まるきりいつもとちがったように目新しい雪の日の眺めは...
「今朝の雪」
...地金がまるきりヨタなんだ...
三好十郎 「その人を知らず」
...まるきり責任がないとは言われぬ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...まるきり蕎麦などを作る処がなくなってしまい...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...「この著者は時々まるきりつくり話みたいな信じられない事柄を書く」(これは彼の文句そのままである)とまで彼を非難しているのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まるきり見當のつかない子供らしさではしやぐかと思ふと...
横光利一 「悲しみの代價」
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