...蝮(まむし)が多くて...
泉鏡花 「絵本の春」
...その上にも北海道に於て熊や眞蟲(まむし)よりもずツと恐るべき雪と寒さとにうか/\と迫られるやうになつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...蝮(まむし)の裔(すえ)よ...
太宰治 「駈込み訴え」
...花(はな)の顏(かほ)に潛(ひそ)む蝮(まむし)の心(こゝろ)! あんな奇麗(きれい)な洞穴(ほらあな)にも毒龍(どくりう)は棲(すま)ふものか?面(かほ)は天使(てんし)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...蝮(まむし)や蝙蝠(こうもり)や蠍(さそり)や蚰蜒(げじげじ)や毒蜘蛛(どくぐも)などを研究することを拒み...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかもその草むらに蝮(まむし)が昼寝をしており...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと同時(どうじ)に若者(わかもの)の爲(ため)には彼(かれ)は蝮蛇(まむし)の毒牙(どくが)の如(ごと)きものでなければ成(な)らぬ...
長塚節 「土」
...玉虫貝(たまむしかい)を冴々(さえさえ)と菫(すみれ)に刻んで...
夏目漱石 「虞美人草」
...小指のまむしが物を言ふ...
樋口一葉 「わかれ道」
...戦闘的食餌(しょくじ)とは青唐辛子に蝮酒(まむしざけ)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...この毒蛇(まむし)みたいな草にね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
......
前田普羅 「普羅句集」
...青い蝮売(まむしう)りを思わせるにふさわしいものがあるからだ!きょうのこの日の蝮捕り――渡りあるきの生業(なりはい)の昨日(きのう)の疲れ明日(あす)の首尾と白秋が去りにし日の「蝮捕り」を誦(よ)みつつ...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...獅・豹・熊・牛・蝮蛇(まむし)・蠍(さそり)・狼の諸形を現じて尊者の身が切れ切れになるまでさいなんだが...
南方熊楠 「十二支考」
...「大月から御城下へかけて蝮(まむし)の八兵衛といえば番所の役人もそっぽを向く...
山本周五郎 「風流太平記」
...その左右にはお釈迦様、イエス様、七福神、達磨(だるま)さん、鍾馗(しょうき)大臣、サンタクローズ、桃太郎、金太郎、花咲爺、乙姫様や浦島太郎、熊、鹿、猪や兎なぞいう獣(けもの)や鳥やお魚や山水天狗、つるまむし、へのへのもへしなぞいうおなじみの連中が四方へずらりと居流れて、今宴会の最中でしたが、玉雄と照子の兄妹(きょうだい)が這入って来ると、皆万歳と言って歓迎をして、二人を正面の冬の男神と春の女神の前に座らせました...
夢野久作 「雪の塔」
...その一番おしまいには「へのへのもへし」「山水天狗」「つるまむし」の三人が手を引き合って飛び出して...
夢野久作 「雪の塔」
...相謂て曰く前途(ぜんと)千百の蝮蛇(まむし)応に皆此の如くなるべしと...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
便利!手書き漢字入力検索