...まばらな齒を出して...
芥川龍之介 「偸盗」
...O町の例の家の側はまばらな竹垣になっていて...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...まばらな街燈のほかは真(しん)のやみ...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...燈火もまばらな、いな、窓さえもろくに目につかない町々、あらゆるもの、あらゆる場所のうつろな背景から出来ているような町々だ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...そのまばらな枝(えだ)の間に...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...まばらな顎鬚(あごひげ)も赤みがかかっていたが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...街灯のまばらな終点の方へと...
豊島与志雄 「電車停留場」
...そちらからはただきわめてまばらな拍手の音が起っただけだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...人口まばらなアメリカで少年時代を過ごした男の話だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...其光線の鬢は白くまばらなので石膏細工の女かと思はれた...
正岡子規 「ラムプの影」
...まばらな葉がみな茶色にちぢれて根じめのつもりだろう...
山本周五郎 「さぶ」
...ひとかたまりまばらな毛が生えているのを見て...
山本周五郎 「やぶからし」
...まばらな家数はみな寝しずまっていました...
吉川英治 「江戸三国志」
...人影まばらな五重ノ塔の裏へ...
吉川英治 「大岡越前」
...まばらな髯(ひげ)のなかで...
吉川英治 「三国志」
...まばらな松のなかにチラチラ灯(あか)りのもれている一軒の家が目についた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...人かげまばらなあとにのこって...
吉川英治 「神州天馬侠」
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