...このさびしい谷は長いあいだスリーピー・ホロー(まどろみの窪)という名で知られていた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...その氷塊の上では海豹がまどろみ...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...交睫(まどろみ)の醒(さ)めたるほどに心(しん)の臓(ぞう)...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...わたしの あはいまどろみのうへに...
大手拓次 「藍色の蟇」
...まどろみの夢路(ゆめぢ)は覺(さ)めぬ...
薄田淳介 「白羊宮」
...私は椅子の上にまどろみながら遠い人氣(ひとけ)のない廊下の向うを幽靈のやうにほごれてくる柱時計の錆びついた響を聽いた...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...幼時の追懐をまどろみながら...
萩原朔太郎 「冬の情緒」
...たえずじゃまされるまどろみのことも知っているわ――猫がわたしを驚かしたんじゃなくて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...――あの男のみじめな様子は身体が凍えていることからきているんではなく、生まれつきのものであり、茶を飲んで養生することなんかでは追い払うことはできないものだ――すっかりイェレミーアスに見ならって、実際ひどく疲れている様子をあの男と同じように表面に出し、ここの廊下に倒れてしまい(これだけでもひどく気持がよかったにちがいないのだ)、少しまどろみ、それからおそらく少しばかり看病してもらったほうが、もっと賢明なやりかたであったろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...邸内も完全にまどろみに包まれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...いつもは頭を枕につけた途端まどろみ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...今迄草に横りて稍まどろみし光は悲しき聲に驚かされて...
正岡子規 「花枕」
...そして気持を軽くしてくれるまどろみを見いださなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...そのまどろみのなつかしい暖かさから別れて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...太陽の熱に暖まつてうつらうつらとまどろみながら野営に寝ていると...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...――彼女は、自分が夜籠りしていた荼吉尼天堂の縁で語らい合っていた従者どもの恐ろしい企(たく)らみ事が気にかかって、それからは、つい、まどろみも得ず、何とかこれを、狙われている受難の母子へ、知らせてやる方法はないものかと、夜明け前に妙厳寺を出て、本野原の途中で待ち、あんな風に、わざと、道連れになったものでした――と、いうのである...
吉川英治 「私本太平記」
...まどろみかけるひまもなく...
吉川英治 「私本太平記」
...いとよくまどろみたるべし...
吉川英治 「新書太閤記」
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