...自分の心の恐ろしさにまどいながら...
有島武郎 「或る女」
...ふととまどいを感じたが落着く先があるので私の心は案外軽かった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...とまどいをしていらっしゃいますと...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...その一ばんしまいにとび出した兵たいは、戸まどいをして、ぶくぶくの鼻の穴へとびこんで、もがいていました...
鈴木三重吉 「ぶくぶく長々火の目小僧」
...俺はちょっと勝手がちがうようなとまどいさえ覚えさせられた...
高見順 「いやな感じ」
...おりもおりとて主人の留守に、かつはまどい、かつは怒り、かつは悲しめる加藤子爵夫人と千鶴子と心を三方に砕きつつ、母はさ言えどいかにも武男の素意にあるまじと思うより、その乗艦の所在を糺(ただ)して至急の報を発せる間(ま)に、いらちにいらちし武男が母は早直接(じき)談判と心を決して、その使節を命ぜられたる山木の車はすでに片岡家の門にかかりしなり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...戸迷(とまどい)をして飛び込むのである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...腹ん這いに雨樋(あまどい)に手が掛りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...梯子を掛けた竹の古い雨樋(あまどい)も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雨樋(あまどい)は水に縁があっても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...只今(ただいま)の楽しいお団欒(まどい)が...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...小学唱歌の『冬の円居(まどい)』というのをご存じでしょうか」長六閣下が知っている唱歌というのは『冬の円居』と『黄海の海戦』の二つだけなので...
久生十蘭 「キャラコさん」
...佐吉は前掛けを頭からかぶって逃げまどいながら...
堀辰雄 「幼年時代」
...私はとまどい、そうして少しばかり感動した...
山本周五郎 「青べか物語」
...戸まどいしては、かえって、見とがめられる惧(おそ)れがあるので、逢引(あいびき)の男女が、たたずむように見せかけて、やり過ごそうとしたのですが、とたんに、抱きよせた娘の袖裏(そでうら)から、月形の短刀がのびるよと見るまに、日本左衛門のあばら骨とまではゆかず、突き辷(すべ)ッて手の甲(こう)をかすッたのです...
吉川英治 「江戸三国志」
...わけて長閑(のどか)に団欒(まどい)して...
吉川英治 「三国志」
...虚をつかれた戸まどいを...
吉川英治 「私本太平記」
...否かとおもいまどい...
吉川英治 「新書太閤記」
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