...まともに博士を打ち見やった...
有島武郎 「或る女」
...あるいはまともの尊敬を以て...
太宰治 「狂言の神」
...まともな話をしないか...
太宰治 「冬の花火」
...その鉄瓶を提(さ)げて伏戸に闖入(ちんにゅう)し鉄瓶の口を春琴の頭の上に傾(かたむ)けて真正面(まとも)に熱湯を注ぎかけたのであると云う最初からそれが目的だったので普通の物盗(ものと)りでもなければ狼狽(ろうばい)の余りの所為(しょい)でもないその夜春琴は全く気を失い...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ちょうど真正面(まとも)にその光線の方へ向って走っている庄造は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...折からの月がまともに庵いつぱいのひかり...
種田山頭火 「其中日記」
...まともに彼に向ひ來(く)る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その感情を彼女は正面(まとも)にながめることを避けたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...祖父の顔をまともにじっとながめ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...決して真面(まとも)には見ず...
長與善郎 「青銅の基督」
...まともな格好をしたことがない...
野村胡堂 「胡堂百話」
...まともに喉笛に突つ立つと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どういう次第で……」まともに顔をふり向けると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...真面(まとも)に馬車の上をざんざん叩いて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私はお前のどんな手きびしい攻撃の矢先にもまともに耐えて立っていようと決心した...
堀辰雄 「楡の家」
...とてもまともな資本家に見えない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...電燈の光りをまともに浴びながら...
夢野久作 「一足お先に」
...空際に立つて人の注視をまともに受くる覺悟をしてゐるやうな...
吉江喬松 「山岳美觀」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??