...古藤(ことう)は軍服の膝(ひざ)をきちんと折ってまっすぐに固くすわって...
有島武郎 「或る女」
...むすめは片足のつまさきでまっすぐに立って...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「しっかり者のすずの兵隊」
...翼をそろえてまっすぐに...
海野十三 「怪塔王」
...その時も、私は、下手な小細工(こざいく)をしたって仕様が無いと思って、「まっすぐに、ここさ来た」と本当の事を言ったのですが、嫁は別にそれを気にとめる様子も無く、あたらしい薪(まき)を二本、炉にくべて、また縫い物を続けます...
太宰治 「嘘」
...」まっすぐに、食堂の壁を見ながら言っているのであるが、その眼は薄く涙ぐんでいた...
太宰治 「乞食学生」
...熔岩の細かく砕けた原をまっすぐに...
田畑修一郎 「石ころ路」
...オイチニ……と調子(ちょうし)をとってまっすぐに歩いていきます...
豊島与志雄 「風ばか」
...彼女は頭をまっすぐにし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのまんなかからまっすぐに血がほとばしり出ていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まっすぐに直情そのものを露出して絶叫する...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...自分の胸から子供にまっすぐに息をふき込んだ...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...母の手はまっすぐに椅子から垂れ下がった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「漁師」
...おおぜいの人がまっすぐに...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...車掌(しゃしょう)はまっすぐに立ち直(なお)ってていねいにそれを開いて見ていました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...城がなくなればまっすぐに突き通して丘を降る...
柳田國男 「地名の研究」
...まっすぐにこちらへ近づいて来る...
山本周五郎 「青べか物語」
...なおまっすぐに立ったままで...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...やがてじっと羽を据えていたが突然ブルダンの蒼ざめた唇めがけてまっすぐに飛んで行った...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
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