...このたとえはまず第一に宇宙には芝居の狂言と同じように一定の筋が必ずあるものと見なしてかかっているが...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...我々の懸念は、まず第一に、もし、これが今戦時交戦中の敵国側に属する領土であって、住民が我々に敵対行為を示してきたならば四十人足らずの小人数をもって、いかに処置したならばいいか? というところにあったが、評定区々(まちまち)な我々の肩を叩いて、「贅沢(ぜいたく)言うなよ、罰当りどもめ!」と水雷長のスティンゲル大尉が嘆笑した...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...まず第一に、その大きな食い違いの一つ……その晩奥様は、気分が悪くて一時別室でお休みになったとか、出合い頭(がしら)に突然誰かとオブツカリになったようなことは、ありませんでしたか? と聞いてみたのに対して、未亡人はことごとく、否(ノー)と答えている...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...まず第一に、何のためにこの青年が、内側から扉(ドア)に鍵をかけたのかと云うことが、はなはだ解釈に苦しむ疑問である...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...世界が存在する一つの存在の仕方をまず第一に意味しなければならない...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...批判はまず第一に根柢の理解である(同じ根柢に立ちながら...
戸坂潤 「科学方法論」
...――処でまず第一に...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...まず第一にこうした根柢があったのは当然だが...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...まず第一に当時の英国特有の経験論に立脚した概念なのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...まず第一に大蔵省と日本銀行とが復興のため中小商工業者への低利資金融に就いて...
戸坂潤 「社会時評」
...まず第一に大衆をモッブ(愚衆)と考える常識的な考え方が存する...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...文芸学はまず第一に...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...まず第一に、このドミトリイ・フョードロヴィッチは、フョードル・パーヴロヴィッチの三人の息子のうち、自分はとにもかくにも、若干の財産を持っているから、丁年に達したら独立することができるという確信をもって成長した唯一の息子であった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...まず第一にゴリオとウージェーヌ・ド・ラスチニャックは十一時まで寝ていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...穀物の剰余はまず第一に減少され...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...まず第一に食糧の問題があります...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...まず第一に正義にかなわなければならなかったのです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分はまず第一に...
柳田国男 「山の人生」
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