...というのでまず第一に迎えに来てくれた同僚が心配をしはじめた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...我々の懸念は、まず第一に、もし、これが今戦時交戦中の敵国側に属する領土であって、住民が我々に敵対行為を示してきたならば四十人足らずの小人数をもって、いかに処置したならばいいか? というところにあったが、評定区々(まちまち)な我々の肩を叩いて、「贅沢(ぜいたく)言うなよ、罰当りどもめ!」と水雷長のスティンゲル大尉が嘆笑した...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...すなわち、まず第一に私は、神が私をかつて欺くことはあり得ないということを認知する...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...――さてそこでまず第一に思惟は決して単に思惟として止まることが出来ず...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...第二部方法は無論まず第一に研究の方法である...
戸坂潤 「科学方法論」
...学問の分類がまず第一に精神能力――学問に関する限りそれが知識である――を標準として考えられるということは必然である(学問概念が...
戸坂潤 「科学方法論」
...アカデミーはまず第一に...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...観照的理論として彼等の使命はただ事象の説明に終始せしめられている……」まず第一に何という悪文だろう...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...二 マルクス主義とは何かまず第一にマルクス主義の定説に相当するモメントに就いて...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...まず第一に「日本精神主義」に帰着するのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...まず第一にあんたは――碌でなしだ!」とヴェリチャーニノフは吐き出すような聲でどなりつけた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...まず第一に、湿った黴(かび)臭い地下室からのように、ドイツ魂から滴(したた)っている、胸悪くなる多感性があった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...おれはまず第一にあれをいっそうよくばりにし...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...その理由は、まず第一に、日本の読者層が、まだ探偵小説を歓迎する程までには発達していないためであり、第二には、がんらい日本人は古くから、探偵小説の発達に好適な推理的国民ではないためであり、第三に、日本にはまだ探偵小説のすぐれた作家が出ないためである...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...まず第一に詩人を駆って憤怒に・哀傷に・怨恨にと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...物事はまず第一に行為によって打破することを務めとしなければならないが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まず第一に、彼女が西華門院に雑仕(ぞうし)として上がる前から養われていた北ノ大路の学僧玄恵法印を、成輔が直接たずねた...
吉川英治 「私本太平記」
...まず第一に問題となったのは...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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