...」と、例(れい)の身分(みぶん)のいい家鴨(あひる)はもう一度(ど)繰返(くりかえ)して、「まずまず、お前(まえ)さん方(がた)もっとからだをらくになさい...
ハンス・クリスチャン・アンデルゼン Hans Christian Andersen 菊池寛訳 「醜い家鴨の子」
...兄が近所に来てくれたので家のことはまずまず安心した...
大杉栄 「獄中消息」
...近頃は歌壇にての大気焔に候えばまずまず悪しき方にてはなかるまじと安心いたし居り候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...まずまずと言わなければならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こればかりは迷亭先生自賛のごとくまずまず近来の珍報である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...まずまず一ととおり具備(そな)わっているものを指していうのであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...第三クラス葬儀はまずまず標準的な葬儀といえる...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「まずまずそのへんのところだ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「まずまず、この年も今日一日になった...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...まずまず次の三つだろうということになってきましたね...
正岡容 「初看板」
...まずまず冬中は罷(まか)り越し稲の下に女子どもを屈(かが)ませ云々」...
南方熊楠 「十二支考」
...おりおり不愉快なことはありましてもまずまず平和なうちに今までどおりあなた様もおいでになれたのですがね」歎息をしながら乳母はこう言うのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まずまずおもむろに機を待つとしよう」と...
吉川英治 「三国志」
...しかし、よそながら御身辺は、きっと、お守りしておりますゆえ、まずまず、ここにおいでの間は、大事ないものと、御安心あそばして、ゆるりと御療治(ごりょうじ)なされますように」新七はそう告げると、長居を避けてすぐ帰った...
吉川英治 「新書太閤記」
...「先々(まずまず)...
吉川英治 「新書太閤記」
...「まずまず...
吉川英治 「新書太閤記」
...まずまず上へ――」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...三その他の特徴を挙(あ)げれば――にんじんの面相(めんそう)は、まずまず、人に好感をもたせるようにできていない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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