...お雛様を飾った時、……五人囃子(ばやし)を、毬にくッつけて、ぽんぽんぽん、ころん、くるくるなんだもの...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...この日の競馬を知らせる煙火がぽんぽんと世間の不景気なんか大空の彼方へ吹っ飛ばしてしまいそうにコバルト色の朝空にはじけた...
犬田卯 「競馬」
...掌をぽんぽんと叩きました...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...エンピツのおしりで前にひろげてある書類をぽんぽんとたたく...
海野十三 「金属人間」
...鎧をぽんぽんと叩いて...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...ぽんぽん威勢のいい言葉を残して速刻引っ越したらよさそうなものだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...そうは問屋が卸さんぞ! 所詮は空彈でぽんぽんやるようなものさ! そもそも俺は先刻承知なんだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ぽんぽん言っているのに頓着なく...
中里介山 「大菩薩峠」
...饅頭をぽんぽんぽんと七つほど挟(はさ)み込んで...
夏目漱石 「坑夫」
...夜中に灰吹をぽんぽん敲(たた)くのが癖だ...
夏目漱石 「坑夫」
...酒場の前に立つてゐたが権はそれつきり遂ひぞ酒場に来なかつた忠義の犬日比谷公園の広ツ場に編みあげの赤い靴を穿き祖母(おばあ)さんに連れられて美晴子(みはるこ)さんが遊んでる浅い弱い春の日は鏡のやうに晴れてゐた中学生が五六人テニスネツトを引つ張つて組に分れて遊んでる軽くボールはぽんぽんと向ふにこつちに飛んでゐた祖母さんは...
野口雨情 「都会と田園」
...そのために後で両方の顳だけでも二百四十匹からの蛭を吸いつかせなければならなかったほど顔がぽんぽんに腫れあがったことがあるなどと話したものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...さうしてぽんぽんと続くのを聞くといきなり春の海が寄せてでも来たやうな心持になつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ハイヤーでぽんぽんはずみ乍ら七八丁下った狭苦しいところに福島屋あり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...――ぽぽぽんぽん」とつづいていただけだったが...
横光利一 「旅愁」
...梨子(なし)か桃の実(み)ぐらいな鞠(まり)をぽんぽんほうる...
吉川英治 「三国志」
...ぽんぽん投げつけてしまやあがるし」「なに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...頼まない」「そうぽんぽん当るな城太郎...
吉川英治 「宮本武蔵」
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