...ぼんやりとしたあたりの景色が目にうつった...
海野十三 「海底大陸」
...いまだぼんやりとしたところも多々あります...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「ライギット・パズル」
...何にも見も考えもせずふとぼんやりとした瞬間に……夜遅く木下が室を出て行って...
豊島与志雄 「二つの途」
...ぼんやりとした有明の燈の光に...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)の糜爛(びらん)した横頬(よこほゝ)はもう火(ひ)の氓(ほろ)びようとして居(ゐ)る薄明(うすあか)りにぼんやりとした...
長塚節 「土」
...同じ有毒物質のぼんやりとした前兆を見ることができる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...どこかぼんやりとした所があつて...
萩原朔太郎 「ふつくりとした人柄」
...鎧扉の隙間からくるぼんやりとした朝の光が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ぼんやりとした暗い影を背負った不吉なものが...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ぼんやりとした眼つきでなにか考えているようだったが...
久生十蘭 「春雪」
...彼女は何回か意識が覚めたりぼんやりとしたりしてゐるうちに...
北條民雄 「道化芝居」
...ぼんやりとした器具類にとつては...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...吾ながら薄ぼんやりとした姿でわたしは...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...ぼんやりとした諧音であった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もとからぼんやりとした私はまた怠(なま)け者でもあるし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...むしろぼんやりとした視線をかれにそそいでいた...
室生犀星 「幻影の都市」
...まるで遠くをみつめているみたいな深くぼんやりとした眼眸をしているのだ...
山川方夫 「博士の目」
...いつの間にかぼんやりとした頭は...
蘭郁二郎 「自殺」
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