...入り口の突き当たりの壁には大きなぼんぼん時計が一つかかっているだけでなんにもなかった...
有島武郎 「或る女」
...十二時を打つぼんぼん時計...
有島武郎 「或る女」
...「庭へ出た?」「いいえ、」振り向いて僕を見て、少し笑い、「ぼんぼん、なにを寝呆けて言ってんのや...
太宰治 「パンドラの匣」
...「世話の焼けるぼんぼんや...
太宰治 「パンドラの匣」
...大家の坊々(ぼんぼん)としての鷹揚(おうよう)さを衒(てら)う様子が見えて不愉快なのであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一つは玉置先生や坊々(ぼんぼん)が自分が行ってしまうのを心もとながるものだから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...低能の坊々(ぼんぼん)に好え口があるやたら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...時々取り出しては慈母(じぼ)の霊前(れいぜん)に額(ぬか)ずくがごとく礼拝した「この人形の折檻(せっかん)がなかったら自分は一生凡々(ぼんぼん)たる芸人の末で終ったかも知れない」としばしば泣いて人に語った...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...あんたこそお人好しのぼんぼんやないか...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...居間の柱時計がぼんぼんと二時を打つ...
夏目漱石 「野分」
...「ぼんぼん罷り通る」...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ぼんぼん、えらい大きうならはつたなあ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...ぼんぼん連れていんどくんなはれ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...要するに彼がぼんぼんだからだと解つて來た...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...題材はぼんぼんに似合はず苦勞人の見た世の中らしく...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...前觸れもなしに母親なぞを引張つて來た息子の世間見ずの我儘なぼんぼん面(づら)も面憎かつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...遠いところでぼんぼん時計が鳴る...
森鴎外 「蛇」
...ただ凡々(ぼんぼん)ではなく...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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