...「ほうぼうへ、電報を打たなくてもいいかしら」私はかえって、しんと落ちついて言った...
太宰治 「斜陽」
...今から五年ばかり前までは女流ピアニストとして楽壇若手では最も未来を嘱望(しょくぼう)されていた一人であった...
橘外男 「逗子物語」
...霧の中から真黒な目も鼻もない滑面(のっぺらぼう)の樽のような顔がぬっと出て...
田中貢太郎 「堀切橋の怪異」
...彼は――子のことを以後彼と呼ぼう――その側に寝転んだり...
豊島与志雄 「秋の幻」
...一家の誹謗(ひぼう)的な精神は容易に彼女を餌食(えじき)にしてしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...机に向って暫らく茫然(ぼうぜん)と坐っていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここで兵太郎君とふたりきりで遊ぼう...
新美南吉 「久助君の話」
...いつかあの子供とあそぼうといってやったりするように...
羽仁もと子 「おさなご」
...そこから広島市の全貌(ぜんぼう)が一目に瞰下(みおろ)される...
原民喜 「壊滅の序曲」
...アカーキイ・アカーキエウィッチの眼はぼうっと暗くなり...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...屋根うら部屋の ゆか下に 転がされたままの ねこぬこタムは のたうちながら みゃあみゃあ 助けを よぼうとしました...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう訳 「ちょびひげサミュエルのはなし」
...同様に五体そろってはいるがほんのぼうやであるから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...羨望(せんぼう)の情を唆(そそ)ったりするのが目的ではなく...
山本周五郎 「季節のない街」
...「その右足はまるで棒杭(ぼうぐい)じゃないか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ペンペン草が蓬々(ぼうぼう)と生えている廃屋(あばらや)の中に...
夢野久作 「衝突心理」
...容貌(ようぼう)こそ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...直実の蓮生房(れんしょうぼう)と...
吉川英治 「親鸞」
...「暴虐(ぼうぎゃく)なる人」と眉をひそめられ...
吉川英治 「源頼朝」
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