...「ほんのぽつちりでは御座りまするが...
薄田泣菫 「茶話」
...ほんの講義に差し支えない程度の西班牙(スペイン)語なのですから...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...今に四五月ごろの雷雨性の不連続線に伴のうて鳩卵(きゅうらん)大(だい)の降雹がほんのひとしきり襲って来れば...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...ほんのりと肉体が眼醒めてくるんだ...
豊島与志雄 「常識」
...前夜から霧社に泊りがけで出かけた女子供のほんの一部だけが...
中村地平 「霧の蕃社」
...むほんのうたがいでしばられて...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...ほんの一寸で」彌八は恐る/\顏を擧げます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これはほんの手鞠代(てまりだい)と...
樋口一葉 「たけくらべ」
...やわらかな光がほんのりと窓から洩れている...
久生十蘭 「復活祭」
...私はその手紙についてほんのあっさりと揶揄(からか)われたきりだった...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...それもほんの一とおりの美しさなんぞではなくて...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...やっとほんの雀の涙ほどのお宝をいただいて後からみんなを追い駆けました...
正岡容 「初看板」
...白いほんのりした夕月がうかみ出す...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...しかし源氏が躊躇(ちゅうちょ)したのはほんの一瞬間のことで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほんの二た口ほど啜(すす)った喜兵衛は...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...わたくし達の相乗俥がほんの一二間ばかり新橋の方へ駈け出しますと...
夢野久作 「暗黒公使」
...ほんのりと浮き出して見えるきりです...
蘭郁二郎 「足の裏」
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