...七面鳥の連隊は庭で鳴きあるき、ほろほろ鳥は、その鳴き声にぷりぷりして、不機嫌な女房連のように気むずかしげに不満の叫びをあげていた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...ほろほろと白い花を落すのを見た...
芥川龍之介 「大川の水」
...ほろほろと頬を伝って流れはじめた...
有島武郎 「クララの出家」
...楡の花のほろほろと散る間をぬけて台所口の方に廻った...
有島武郎 「フランセスの顔」
...ほろほろとこぼれかかる...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ほろほろ気分になって宿のある方へ歩いていると...
種田山頭火 「道〔扉の言葉〕」
...そうして河畔に茂った「せんだん」の花がほろほろこぼれているような夏の日盛りの場面がその背景となっているのである...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...枕の下より一通の封ぜし書(もの)を取り出(いだ)し「これを――届けて――わたしがなくなったあとで」ほろほろとこぼす涙をぬぐいやりつつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...月の夜なぞに白い花がほろほろと橋のうへに散つてたこともあつた...
中勘助 「銀の匙」
...□□です」といつたら「え」といつて縁先へ飛んできて暫くは瞬きもしずにひとの顔をのぞきこんだあげく涙をほろほろとこぼして「□さかや...
中勘助 「銀の匙」
...涙がほろほろ出る...
夏目漱石 「夢十夜」
......
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...伝統の花の香ほろほろと滲みあふれてもこようというものではないか...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...尚侍の涙はほろほろとこぼれた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...外では木の葉がほろほろとこぼれている時...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...襯衣(しやつ)の下から迄コンフエツチがほろほろと飜(こぼ)れて部屋中に五色(しき)の花を降らせた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...豆菊は垣の外でほろほろと泣いているのだった...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...ほろほろとひとりで泣いていた...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
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