...森かげの梟(ふくろう)の十羽二十羽が夜霧のほのかな中から心細そうになきあわすとも聞える...
芥川龍之介 「日光小品」
...そのほのかな静かな気分が...
阿部次郎 「帰来」
...ほのかに影(かげ)を淀(よど)まして...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...外套(がいとう)の色が仄(ほのか)に鼠...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...ほのかな感触に酔っていた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...まっ黒き木立(こだち)の背(うしろ)ほのかに明るみたるは...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...ほのかな笑みを眼元に漂わせ...
豊島与志雄 「白木蓮」
...」「そう、よく考えておくってこんな恋愛が、そんなに考察に価して?」夫人は、ほのかに、香料を漂わせながら、近々と、凝視している、情熱的な眼へ、微笑でいった...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...月(つき)は隙間(すきま)だらけの古(ふる)ぼけた雨戸(あまど)をほのかに白(しろ)く見(み)せて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...眉がほのかに霞(かす)んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まだほのかに青みを有つてゐたが...
北條民雄 「間木老人」
...ほのかな微笑で飾られた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...けれどもやがて月が頭の上に出て月見草の花がほのかな夢をたゞよはしフィーマスの土の水たまりにも象牙(ざうげ)細工の紫がかった月がうつりどこかで小さな羽虫がふるふ...
宮沢賢治 「秋田街道」
...宮はわずかな几帳(きちょう)の間から源氏の顔をほのかに見て...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...山がつの籬(まがき)をこめて立つ霧も心空なる人はとどめずこうほのかにお答えになる優美な宮の御様子がうれしく思われて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほのかな記憶によると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほのかに明るくなりかけた...
吉川英治 「三国志」
...これらの相好が黒漆(こくしつ)の地に浮かんだほのかな金色に輝いているところを見ると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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