...葉子は軽く酒ほてりのした顔をあげて倉地を見やりながら...
有島武郎 「或る女」
...少し汗ばんでほてりを持ったお小夜の顔には...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...空気がまだ不気味な火照(ほてり)を保っている発火の中心...
大阪圭吉 「坑鬼」
...頬はほてり心臓は胸の中で苦しいほど動悸うった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...かッかッのほてり...
太宰治 「斜陽」
...炭火のほてりでてらてら油びかりしだした丸い顏を...
太宰治 「道化の華」
...雪と風に曝されたおかげで私は顔がかっかとほてり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...クリストフは手のほてりを冷すために石に押しあてた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その顔は日盛(ひざかり)の中を歩いた火気(ほてり)のため...
夏目漱石 「行人」
...まだ日が高くて二階には相當のほてりがあり...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...セエラは顔がほてり...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...股のあたりはすつかり力がぬけてしまつて、耳はほてり、頭がむしやくしやするのを感じた...
平出修 「夜烏」
...この憎むべき凶行をしるしながら、私は面(おもて)をあからめ、体がほてり、身ぶるいする...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...彼はすつかりオレンヂエエドと頬のほてりを忘れてしまつてゐた...
堀辰雄 「顏」
...顔がほてり出すのを感じながら...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...もう一郎は顔がほてり...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...かっかと燃える烈火のほてりを感じたまま...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
...彼女は新妻のようなほてりを体におぼえた...
吉川英治 「私本太平記」
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