...軈(やが)てその指尖(ゆびさき)の下の方から揉(も)みほぐすような挑(いど)んでくるような...
海野十三 「振動魔」
...一番上側に卷いてある二本の手紙をする/\とほぐし取つて讀むとも無しに見る...
高濱虚子 「俳諧師」
...そして思ひ出して鉛のやうになつた頭をほぐさうとしたがほぐれなかつた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...こぢれた気分がすこしづゝほぐれた...
種田山頭火 「行乞記」
...銀子は気分が釈(ほぐ)れ...
徳田秋声 「縮図」
...弓絃をときほぐし...
中井正一 「脱出と回帰」
...俺もやめる」七兵衛は身仕度を解(ほぐ)しはじめる...
中里介山 「大菩薩峠」
...もどかしがってこの屋根の上の組んずほぐれつの活劇を見ていた神尾主膳の許へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...クルクルと懷紙をほぐして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の手に還(かへ)つた土を、揉みほぐしたり、撫でたり、叩いたり、嘗(な)めたり、愛撫の限りを盡し乍ら――...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...靜かにほぐれて行くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...握手がほぐれると...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...ローウッドは髮を解(と)きほぐした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...何かしらん書いてゐるうちに考へのこんがらがりがほぐれ出してくる...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...くんずほぐれつ、大佐はよく戦ったが、余りにも敵が多すぎた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...」彼の心は、容易くほぐれた...
牧野信一 「父を売る子」
...鶏舎はよそへほぐして売るとか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...組んずほぐれつ格闘している...
山本周五郎 「思い違い物語」
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