...彼女のはりつめた心がようようにほぐれかけた...
伊藤野枝 「わがまま」
...くんずほぐれつとっくみあい...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...そのためにはからみあっているものを一すじ一すじに細かくほぐして...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...組糸がほぐれて、長く伸びて……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...ほぐれかけると(義観ぐらい――この刀の下に――)と...
直木三十五 「南国太平記」
...徒らに組んずほぐれつしていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...娘は少し落着くと、ほぐれるやうに、その驚きを話します...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...心持がほぐれて行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女神の鬢(びん)の束また束を解きほぐせ...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...彼はゆっくりほぐそうとしていた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...酒が彼らの口をほぐして行った...
本庄陸男 「石狩川」
...弾機(ぜんまい)のジジジジほぐれる音が折々するだけであった...
宮本百合子 「明るい海浜」
...これは、とくにこの戦争以来、私たちの精神をいためつづけてきた暴力によってつくられた、われわれの内部的な抗議の自意識へ固執する癖、という複雑な社会史的コムプレックスをとりあげて、それをほぐし、そこまで飛躍することであろうと思う...
宮本百合子 「現代の主題」
...その匂りのなかに神経のほぐされてゆく気持...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それがいつの間に心がほぐれたのか季節の見舞いは欠かさぬようになり...
矢田津世子 「神楽坂」
...しだいに話がほぐれてきて...
山本周五郎 「おれの女房」
...その場の空気をほぐすように...
山本周五郎 「さぶ」
...母子(おやこ)の口を解(ほぐ)しにかかった...
吉川英治 「私本太平記」
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