...鎔岩(ようがん)に無數(むすう)の泡末(ほうまつ)が含(ふく)まれたものは輕石(かるいし)或(あるひ)はそれに類似(るいじ)のものとなるのであるが...
今村明恒 「火山の話」
...夢幻抱沫(ほうまつ)に等しかったわけなのさ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...父のように大海の泡沫(ほうまつ)のなかに消えて姿を見せない死...
壺井栄 「二十四の瞳」
...しかし科学の世界ではすべての間違いは泡沫(ほうまつ)のように消えて真なもののみが生き残る...
寺田寅彦 「科学者とあたま」
...岩質中に含まれたガス体が外部の圧力の減った結果として次第に泡沫(ほうまつ)となって遊離して来る...
寺田寅彦 「小浅間」
...どこをつかまえるようもない泡沫(ほうまつ)の海におぼれんとする時に私の手に触れるものが理学の論理的系統である...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...彼は瘴癘(しょうれい)の気よりも泡沫(ほうまつ)を愛し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...未来の世まで反語を伝えて泡沫(ほうまつ)の身を嘲(あざけ)る人のなす事と思う...
夏目漱石 「倫敦塔」
...とかく眼前の現象世界に束縛せられて泡沫(ほうまつ)の夢幻(むげん)を永久の事実と認定したがるものだから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...水面に現われた泡沫(ほうまつ)のような形相は...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...南海泡沫(ほうまつ)事件の狂乱時代や...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...一つの泡沫(ほうまつ)でさえもが...
三木清 「人生論ノート」
...私にして現象である以上の意味をもつことができないならば永劫(えいごう)の時の流の一つの点に浮び出る泡沫(ほうまつ)にも比すべき私の生において如何に多くのものがそのうちに宿されようとも...
三木清 「人生論ノート」
...ほかの理由はことごとく泡沫(ほうまつ)のようなものだったことを悟ろう...
吉川英治 「大岡越前」
...しばらくは消(き)えぬ泡沫(ほうまつ)の上へ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その真っ白な泡沫(ほうまつ)の中に揉(も)まれていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...明智の存在が泡沫(ほうまつ)のごとく...
吉川英治 「新書太閤記」
...泡沫(ほうまつ)になるか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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