...火蛇(ひへび)のやうなこの花の魂は黒い涙となつて鈍染(にじ)んでゐる...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...届ければ藪蛇(やぶへび)になるのを嫌ったのである...
海野十三 「すり替え怪画」
...蛇(へび)の如(ごと)く身をくねらせて手裏剣(しゅりけん)を鋭く八重に投げつけ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...謂わば蛇(へび)に見込まれた蛙(かえる)の形で...
太宰治 「花火」
...言わん方ない蛇(へび)のように冷たい眼であった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...そんなことをするとかえって藪蛇(やぶへび)じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって枇杷島橋(びわじまばし)での藪蛇(やぶへび)...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は物足らない意味で蛇(へび)の頭を呪(のろ)い...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...金井の蛇塚の蛇姫様(へびひめさま)を殺した祟りで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...こう蛇の道へびでも恐れいる...
久生十蘭 「魔都」
...蛇(へび)のやうにとんで...
槇本楠郎 「プールと犬」
...その上、当の長崎屋とて、つねづね、わしを出し抜こうとはかっているすじが、見えぬでもないのじゃ」雪之丞は、やはり、蛇(じゃ)の道は、へびだ――と、思わずにはいられなかった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...『和漢三才図会』に雨に濡れざる蛇脱(へびのかわ)の黒焼を油で煉(ね)って禿頭(はげあたま)に塗らば毛髪を生ずといい...
南方熊楠 「十二支考」
...いちばんうしろの壁(かべ)には空じゅうの星座(せいざ)をふしぎな獣(けもの)や蛇(へび)や魚や瓶(びん)の形に書いた大きな図(ず)がかかっていました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...またそのうしろには三本の脚(あし)のついた小さな望遠鏡が黄いろに光って立っていましたしいちばんうしろの壁(かべ)には空じゅうの星座をふしぎな獣(けもの)や蛇(へび)や魚や瓶(びん)の形に書いた大きな図がかかっていました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...「ライオンのばかやつら」画面の前景ににしき蛇(へび)が写る...
山本周五郎 「青べか物語」
...蛇(へび)から飛(と)び出(で)た赤児(あかご)の眼(め)...
與謝野寛 「蓬生」
...さてそこで、あっしをどうなさるおつもりかね? どうしたらおなかの虫が収まるんですかい?」「ええ、この毒へびめが、鞭を五百も喰らわせてやろうわい」とボリース・チモフェーイチ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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