...もし接合できたとしても何の目的で獏と鸚鵡とを接合させるのだろう」「目的だって? それは密書事件の状況から推して考え出せないこともなかろうと思うんだが……」「そうだ」と帆村はいきなり椅子から立って部屋をぶらぶら歩きだした...
海野十三 「獏鸚」
...それを着て裏庭の花壇の間をぶらぶら歩きながら...
太宰治 「思ひ出」
...私はそのスリツパをはいて、二階の廊下を懷手して、ぶらぶら歩き、ときどき富士を不機嫌さうに眺めて、やがて部屋へはひつて、こたつにもぐつて、何もしない...
太宰治 「九月十月十一月」
...彼はなおも街をぶらぶら歩きながら...
太宰治 「猿面冠者」
...てんでにぶらぶら歩きはじめた...
太宰治 「富嶽百景」
...帰り道に精養軒(せいようけん)前をぶらぶら歩きながら...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...そして猿楽町辺をぶらぶら歩きながら...
徳田秋声 「仮装人物」
...昼間ぶらぶら歩きまわって...
豊島与志雄 「霧の中」
...ぶらぶら歩きながら待っていた...
豊島与志雄 「白日夢」
...ぶらぶら歩き廻りました...
豊島与志雄 「ひでり狐」
...ぶらぶら歩きましょうよ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...その日その日を送るになりたけ世間へ顔を出さず金を使わず相手を要せず自分一人で勝手に呑気(のんき)にくらす方法をと色々考案した結果の一ツが市中のぶらぶら歩きとなったのである...
永井荷風 「日和下駄」
...市場の中をぶらぶら歩き出した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...立ち上って予の腕にもたれて部屋じゅうをぶらぶら歩き廻りながら...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...僕はなんだかかうやつて京都や奈良をぶらぶら歩きまはつてゐるのに一種の悔いに似た氣もちさへ感ぜられてきて仕方がなかつた……その山里に...
堀辰雄 「夏の手紙」
...その午後も僕はその通りをぶらぶら歩きながら...
堀辰雄 「春淺き日に」
...それを斷つてやはり用なしのぶらぶら歩きをつづけた...
室生犀星 「京洛日記」
...またトップリと暗い埋地の草原をぶらぶら歩き廻っている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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