...彼は前よりもっとふるえる声でくりかえした...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
......
伊藤信二 「冬のしぶき」
...影が幾重ものあわい縞となってふるえるのであった...
海野十三 「太平洋魔城」
...房枝さん、もしや、あなたの本名は小雪とおっしゃるのではありませんの」夫人の声は、ふるえる...
海野十三 「爆薬の花籠」
...川北先生の唇(くちびる)がぴくぴくとふるえるだけでもう声はでなかった...
海野十三 「四次元漂流」
...第六章 花春の東雲(しののめ)のふるえる薄明に...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...それをするにはあまりに無骨にあまりにふるえるのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ふるえるほどに壮観であった...
太宰治 「新樹の言葉」
...脚がふるえる、胸に止め度もない花やかな竜巻が疾風に追はれて、生きた心地も忘れて――私は、梯子の中途に、烏のやうに翼を休めると、それが大波と揺れてゐるのを感じ、と、氷のやうに冷い稲妻に似た光りが、烈しい勢ひで五体をかすめて行く戦(おのの)きに襲はれました...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...ふるえる掌に石をつかんだ...
牧野信一 「ゼーロン」
...どんな細部でも毛筆で描けて決して手がふるえるようなことはない...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...おのれ――いつか帯の間をワナワナとふるえる手がさぐる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...よろこびと悲しみとに打ちふるえる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはりこの親子のわかれに胸のふるえるのを覚え...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...指はみじめなほどふるえる...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...お召し状だぞ」彼はふるえる指で文を解いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...最期の一偈(げ)をふるえる手に書き終るとともに息をひきとったという...
吉川英治 「上杉謙信」
...意識がふるえるのでなく...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索